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キッチンカーでランチ売上が4倍に!銀座イタリアンの秘策

2017年夏にキッチンカーを開業してわずか半年足らず。

各営業場所で着実に常連客をつかみ、キッチンカーでのランチ売上を店舗の4倍にまで伸ばすなど、快進撃を続けるキッチンカー、コルポデラストレーガ。銀座8丁目に店舗を構え、その時々の旬な食材・素材を大切にしているイタリアンのお店だ。

開業して間もないキッチンカーとしても、異例の勢いで成長を続ける同店。常連客の心と胃袋を掴んで離さない魅力は一体なんなのか…料理へのこだわり、それをキッチンカーで表現するための工夫、売上アップの秘策を探るべく、2017年11月下旬、TLUNCH神谷町を訪れました。

 

目次

 

キッチンカー営業風景 〜コルポデラストレーガ〜

黒塗りのシックな車体に、旬の食材のイラストが踊るキッチンカーの中、立ち上る湯気の向こう側で、手際よくキビキビと動くコックコートのシェフが二人。オーナーシェフの谷口光将さんと、息子さんだ。

二人は息ぴったりに、光将さんがたまに小さく檄を飛ばしながら、注文を受けたものから次々と調理していく。鉄板に乗せたお肉からはジュワ〜!っといい音が。

キッチンカーの中で調理する谷口シェフ

キッチンカーマガジン

「こんにちは!今日はよろしくお願いします!」

谷口さん

ジュワ〜!もくもく

「どうも!こちらこそよろしくお願いします!」

キッチンカーマガジン

「(ほんと厨房!って感じ!!と、とにかくこのジュワ〜なシズル感をカメラに納めねば!!)パシャパシャパシャ!」

キッチンカー内の鉄板で焼き上げられる看板メニューのポルケッタ

谷口さん親子は狭いキッチンカーの中で鉄板と蒸し器を巧みに操りながら、本格的なイタリアンをふるまう。そのメニューは、旬の食材の仕入れ具合によって異なるが、夜にはお店でも振舞っている定番の「ポルケッタ」(ローストポーク)をはじめ、まさしく「お店の味」が楽しめる本格イタリアンのラインナップだ。

 

常連さん

「この味でこのお値段はすごいなと。ランチからすごく豪華ですよね。大満足です」

コルポデラストレーガのランチメニュー

山田さん

「今日のパンに使ってる山葡萄は、シェフが知り合いの農家さんに分けてもらったもので、今年ラストのご提供なんですよ」

キッチンカーマガジン

「え〜!!食べてみたい!!」

お客さんと笑顔で和やかに会話を楽しむサービスの山田さん。その日の食材にまつわるお話を丁寧に聞かせてくれる。

サービスの山田さん

山田さん

にっこり「お待たせしました!」

選択肢を広げてくれ、通う楽しみをくれるサービスだ。

キッチンカーのメニュー

左:山葡萄のパン。プチプチカリカリの食感がなんとも楽しい! 右:この日はあいにく売りきれていた牛肉のペポーゾ。とろとろに柔らかい

 

出店場所はビジネス街なのに、赤ちゃん連れのお母さんや、お年を召した方もちらほら列に加わるのにも納得がいく。おいしそうな音や香り、旬の食材をふんだんにつかった季節を楽しめるメニュー、行き届いたサービス、すべてが心地よいやさしさをたたえていて、あたたかい。

52歳でキッチンカーに挑戦されたシェフの谷口さん。キッチンカー開業秘話をたっぷり聞かせてもらいましょう!

はにかむ谷口シェフちょっと気恥ずかしそうですね…

 

さて、場所を移して舞台は銀座8丁目。キッチンカーの仕込み場としても大活躍の店舗、谷口さんのお城へ。キッチンカーでのランチ営業後から、店舗での夜の営業までの間にお話を伺いました。

銀座の店舗

キッチンカー開業のきっかけ

キッチンカーマガジン

「本日も大盛況でしたね、おつかれさまです。それでは早速色々聞かせていただきます!

キッチンカーは随分前からご存知だったんですよね?」

谷口さん

「東日本大震災の時に、あるご縁がきっかけでキッチンカーで炊き出しに行ったんです。それで、初めてキッチンカーに乗ったんですが、これは素晴らしいな、と。

私たちシェフは、必ず店に縛られるんですが、これはどこでも料理ができるぞ、と。その場で料理ができるから、新鮮な素材を新鮮なまま使うこともできる。」

 

キッチンカーマガジン

「シェフとキッチンカーさえ揃えば何だってできますもんね」

谷口さん

「長崎でいい鯖見つけた、使いたい!でも買って東京に届く頃には築地で売ってるものと同じになっちゃうでしょ。だから素材のあるところに行って作りたいってずっと思ってました。

それに、車ひとつあればどこにでもいけて何でもできるぜ、ってとこがいいんだよね。中2病みたいでしょ(笑)

それで街中でも見かけるたび気になってて、お店やりながらもずっといいな、自分だったらこうやりたいな、と思ってました。」

コルポデラストレーガにてインタビュー

 

店舗経営の課題「ランチ営業は正直しんどい」

キッチンカーマガジン

「キッチンカーを本格的に導入してもいいなと思ったきっかけはなんだったのでしょうか?」

谷口さん

「お店を守るため、夜をしっかりやるために昼間にしっかりした売上を立てたいな、というのが現実的にキッチンカーをやりたいなと思ったきっかけでした。

席数の少ない銀座の店舗では、ランチタイムに1000円〜1500円の客単価で2回転すれば良い方。どんなに頑張っても、売上が2〜3万円くらいです。その割には、準備にもサービスにもどうしても人件費がかさんでしまいます。それに意外と夜のお客さんと昼のお客さんって分かれるんです。最初はどっちも来てくれるんですが、そのうちどちらかに定着する。

夜の宣伝のつもりで始めたランチですが、5年やると正直しんどい…。とはいえ、1つの店で何人もスタッフを食わせなきゃいけない。ある部分でしっかりお金を稼がなきゃいけない。やはりランチを安定させたいな、という思いからでした」

 

キッチンカー準備期間〜開業まで

キッチンカー開業の懸念点

キッチンカーマガジン

「2011年にいいな、と思ってから、えーと6年ですか。けっこう間が空きましたね?」

谷口さん

「どうやって営業場所を確保してるのか全くわからなかったんです。自分でどうにかしなくちゃいけないとしか思ってなくて。それで難しいなぁと。TLUNCHのようなキッチンカーと営業場所をマッチングしてくれる会社があるなんて全く知らなかったので。

今でも知り合いのシェフによく聞かれるんですよ。『谷口さん、キッチンカーって警察と追いかけっこしてるんでしょ?どうやって交渉してるの?』って。

あとは、資金的なところだけが心配でした。ケータリング需要もあるけど、年に数回のケータリングのために何百万円も出せないな…。ただの道楽になっちゃうなと。」

 

キッチンカーマガジン

「年々思いが積み重なっていたところに、ちょうどTLUNCHとの出会いがあったわけですね」

谷口さん

「まさにガウガウと、飢えた犬状態でした(笑)」

 

キッチンカーマガジン

「営業場所の確保の仕方がわかって、食数がどれくらい出たら、どれくらいの期間で初期費用は償却できる、などコスト的なことも具体的にわかって、それならやってみよう!と踏み切れたわけですね。」

谷口さん

「はい。普段は銀座の地下の店舗の家賃で精一杯だけど、キッチンカーなら数時間でも都内の一等地に店を構えることができますから。お客さんのいるところに攻めに行くぞ、と気合十分でした。」

 

はじめてみて驚いたこと、意外だったこと

キッチンカーマガジン

「いざはじめてみて、思ってたのと違ったな、ってことはありました?」

谷口さん

「仲間のシェフにはキッチンカーってストリートフードでしょ?って言われることもあるんですが、いい意味で、キッチンカーでもちゃんとお金払う人いるんだ。てってことですね。あとは悪い意味では、自分がウケると思ったメニューが全くウケなかったり…」

 

キッチンカーマガジン

「営業場所にもよりますよね。それぞれの営業場所で客層が違いますから」

谷口さん

「売れない時は揺れますよね。安くしたほうがいいのか?とか、お隣でカレー屋さんが売れてたら、自分たちもカレーだすか…?とか」

 

キッチンカーマガジン

「ええっカレー!(コルポさんのカレーちょっと気になる)」

谷口さん

「キッチンカーを初めて出店したお台場の現場では、全体的に刺さってねーな、と(笑)不安でした」

 

キッチンカーマガジン

「お台場の現場全体では1店舗平均40食くらいからスタートして、出店者の皆さんの奮闘で50、60とどんどん平均食数が上がっていきました。コルポさんの滑り出しも決して悪くない数字でしたが」

谷口さん

「始めたばかりで何もわからなかったので、とにかく手探りでした。初めてキッチンカーを出店する人は、どれくらいの食数を出せれば大丈夫なのか全くわからないので、不安になると思います。

でも、そのあと100食、200食と食数が出る現場に恵まれてそこで立ち直りました。それぞれの現場の特性があるということもわかりましたし。」

(ランチ売上は良い時は1日で10万円を超える日もあり、店舗でのランチ売上の4倍に! )

 

いくつもの失敗を経てどり着いたキッチンカー営業の工夫

キッチンカーマガジン

「100食、200食出すには調理のオペレーションが肝になりますよね。あまりにも行列になるとお客さんに敬遠されてしまうし…」

谷口さん

「ピーク時はどんって人が押し寄せてきて、ぼんぼん対応しなきゃいけない。これはつくり方を変えなきゃいけないってすごく思いましたね。

だからほかのキッチンカーは煮込みが多いんだ。でっかいグリルでローストして、ほっといてもちゃんと出来上がる、とか。そこらへんも考えなきゃいけないな、と思いつつも、同じにしたら埋没しちゃいますよね。すごく考えました。

 

キッチンカーマガジン

「コルポさんはメニュー数も多いですもんね。」

谷口さん

「最初の頃、メニューは1つか2つに絞ってはどうかとアドバイスいただきましたよね。でもメニュー数減らせば仕込みも増やせるかもしれないけど、店舗の仕込み場、調理器具の関係で同じメニューを100食仕込むことはきびしいんですよね、2つのメニューを100食100食って仕込むには、調理器具の規模が小さいんです。」

 

キッチンカーマガジン

「始める前はキッチンカーが狭いから、提供できるクオリティに制限があるのでは、と店舗との勝手の違いを不安要素に感じていらっしゃいましたが、実際はいかがでしょう?」

谷口さん

「お店は前菜からデザートまで全部揃えて出さなくちゃいけないけど、キッチンカーではその中のどれかならいいから。やってみるとたいしたことないな、工夫次第でなんとでもなるなという印象です。」

コルポデラストレーガの店舗での提供メニュー

お店で提供しているメニュー

 

キッチンカーマガジン

「現場ごとの特性を掴みながら、もっと良くしたい、こうしてみたらどうか、と考え続けることで、当初よりも回転を考えながらも自分のスタイルを大切に、谷口さんの思い描く価値を届けられるようになっていったんですね」

 

 谷口さんが追求するキッチンカーのこだわり

キッチンカーマガジン

「キッチンカーでお食事を提供されるにあたっての、こだわりは何でしょうか?」

谷口さん

「うちはツーオーダーで作りたい。(オーダーから作り出してすぐに出す)熱いものを熱く、どきっとするし、香りも立つでしょう。この車いい匂いがするとか、焼ける匂い、湯気がたっているとかね。」

 

キッチンカーマガジン

「なるほどなるほど!今日の現場でもそのシズル感にやられました。狙ってらっしゃるんですね。」

谷口さん

「お店をやってる人は料理哲学っていうか、これさえあればなんでも作れるぞというのがあるんですけど、自分の場合は鉄板と蒸し器だったから。キッチンカーに入れてもらいました。

蒸し器なんかは開けた時に湯気が出るし、どこの現場もまずビルの警備員さんが気に入ってくれるんですよ。あれ、この車なんか違うぞ、って。

そういうシズル感、ダイナミズムで非日常が届けられるとね、対価以上に満足してもらえるんじゃないかな?」

 

キッチンカーマガジン

「まさしく、湯気越しのシェフの姿を見て、レストランの厨房に迷い込んだような気分でした!」

キッチンカーの蒸し器で調理する谷口さん

谷口さん

「でもこれはあくまでうちの話。キッチンカーそれぞれにやり方があって、正解はないよね。他のキッチンカーの皆さんもそれぞれ百戦錬磨で、どこの車もそれぞれに工夫されていて本当にすごい。

埋没しないこと、自分なりの工夫することが大切ってことがここ数ヶ月でよくわかりましたね。」

 

料理へのこだわり

キッチンカーマガジン

「サービスを提供する上で意識されていることはありますか?」

谷口さん

「五味五色五法(ごみごしきごほう)っていうのが昔からあってね(甘・酸・辛・苦・鹹(日本は旨味もあるから六とのこと)それをひとつのお弁当にどういう風に入れようかなと考えてますね」

 

キッチンカーマガジン

「それでお弁当にデザートのオレンジが入っていたりとか、付け合わせにも抜かりがないんですね!」

谷口さん

「自分は色々なお店を転々としてきたからいわゆるイタリアの郷土料理をしっかり学んでいないんです。自分の料理にはフレンチの要素であるソースが必ずあるんですけど。

よくお客さんが「ソースがおいしい」とすごく喜んでくれる。特別感があるんですよ。郷土料理から始めてたら今のスタイルにたどり着かなかったかもしれません。
 

シェフの履歴書 〜谷口さんの場合〜

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「谷口さんはどのように料理の道に入られたのでしょう?」

谷口さん

「若い時はバンドやってて、音楽やりたくて事務所入ったり、でも何故かドラマに出させられたりして(笑)音楽やりたいのにって、それが嫌で嫌で辞めて。

そろそろちゃんと何かやらなきゃって、次やるものは一生やろう、って決めてたんです。小さい時から母親の手伝いで料理するのが好きだったから料理いいなって、それで調理師学校に入ったんです。」

 

キッチンカーマガジン

「バンド!?ドラマ!?(でもすらっとした長身の谷口さん、納得。。!)」

その後、芝浦のダイニングバー、赤坂の2つ星シェフの大規模なフレンチレストランなど、修行を重ねていったという谷口さん。

谷口シェフ

谷口さん

「とはいえ、誰かについて修行はしてこなかったから、ほとんど独学。当時はナポリタンがようやくトマトソースになったような時代で。イタリアンはフレンチの安い版、みたいな認識だったんですよ。

ようやくイタリアンが流行り始めた頃でね、イタリアンのシェフが足りてなくって、いつの間にかイタリアンやってたんですよ。」

そうして知り合いからの誘いで28歳の時には小さなお店を持ち、その後も代官山で多国籍料理の店を持ったり、和食店での手伝いを経て研鑽を積み、2012年2月銀座に店舗を構える。

 

キッチンカーマガジン

「色々なジャンルでたくさんのお店を経験されているんですね。」

谷口さん

「料理は科学なんだろうけど、理系のものではないととらえていて。レシピ通りにやってもその通りにいかないこともあるし。

僕はレシピを作らないんです。レシピを 作ったらそこで安心しちゃいそうで。だから毎年同じ料理でも違うものになるの、数字を残せない言い訳かも(笑)」

キッチンカーマガジン

「レシピがない!?お父様の元で修行されている息子さんも大変…いや、やりがいがありますね!」

谷口さん

「大枠こういう手順で作るってことだけ。この料理の引き出さなきゃいけないポイントはここって。あとは自分の感覚で。引き出し方は人それぞれの感性だからね。

そうすると、1時間かかるものを20分でしあげなきゃいけない時とかってあるんだけど、どうにかなったりするんですよ。」

 

キッチンカーで常連さんをゲットする。コルポデラストレーガの接客術

キッチンカーマガジン

「接客がまた素晴らしいですよね。何かシェフの方針があるのでしょうか?」

谷口さん

「それはもうスタッフに任せています。自分一人でやってたらあまり売れなかったと思いますよ。難しいよね、シェフってみたいな(笑)」

 

キッチンカーマガジン

「たまに料理中のシェフとの掛け合いもあったりとか、すごく活気が伝わります」

谷口さん

「大きい声、元気な声出す、とか。ひまなときは積極的に話すとかは意識しています」

 

キッチンカーマガジン

「いつもサービスの山田さんが食材のポイントを教えてくれるんですよね。『今日のはいい鯖なんですよ。シェフが、実はこの時期のやつがすごくいいんだよ〜、ってこだわりで入れてるんです』って。スタッフの方から自然とそんな会話が出てくるのがすごいです」

谷口さん

「いつものお店での接客が染み付いているんでしょうね。お客さんと同じ目線から接客サービスができるから。

あとは、『ようやくよくなってきたよ鰆が』とか独り言を言ったり、一緒に築地に行って、魚は産卵するときを中心に2回旬があるんだよとか、鯛は春の血合いは淡い色なんだけど秋になると真っ赤になって美味しくなるんだ、とか、自分も好きなんで普段からよくそういう話をするんです。

それをちゃんと受け取ってお客さんに届けてくれるので、本当ありがたいです」

サービスの山田さん

 

キッチンカー製作、知っておけばこうしてた話

キッチンカーマガジン

「キッチンカー製作についてですが、半年ほど経験を積んだ今だったらこうしてたな、とかありますか?」

谷口さん

「けっこうハードに使うから、設備的に堅牢にすればよかったかな。今のは床がビニールで、カウンターが木なので。壁がカセットコンロの熱でぐにぐにってなっちゃったり水で傷んじゃったりね。

次やるときは全部ステンレスでやりたい、衛生的ですしね。やってくと欲が出てきますね。今の車じゃできない調理法とか。今はオーブンをなんとか積みたくてしょうがない、電力食うから無理かな…とか。色々考えてるんですが、2台目、3台目でやれたらいいかなと思っています」

 

キッチンカーマガジン

「今後は複数キッチンカーを持つことも視野に入れてらっしゃるんですね」

谷口さん

「狭いから自分がメインでやると、どうしても息子はサブに回ってもらってポジションが変えられないからね。息子が調理をする機会を増やして、ゆくゆくはメニューも考えてもらってと任せていきたい」

 

キッチンカーマガジン

「キッチンカーを始めることには後継者育成という狙いもありましたもんね」

谷口さん

「お店のキッチンも狭いから、2台、3台と増やすと仕込み場も車置ける場所も増やさないと、と色々考えてます。そうしたら自分はお店にいなきゃって感じだけど、今すごく楽しいから、まだ俺にやらせろって感じ(笑)」

キッチンカーで調理をする谷口さん

 

 

谷口さんの思うキッチンカーにぴったりの人材とは

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「谷口さんがキッチンカーを楽しんでいらっしゃるの、とっても伝わってきます」

谷口さん

「そうそう。だから同世代のシェフ仲間にもキッチンカー勧めてますよ。(※2017年現在谷口さんは52歳)

みんな本流でやってきてプライドを持って料理と向き合ってきた人たちだから。さっきも言ったけど、キッチンカー=ストリートフードって、うーんってなるんだけど、僕が楽しそうにやってるから、『なんだなんだ』って興味津々なの(笑)。それに車見ると目輝かせます」

 

キッチンカーマガジン

「わーーぜひ!色んなシェフの方々にキッチンカーやってほしいです!」

谷口さん

「僕の3、4つ上の世代は、腕も知恵もあるけど、飲食の現場ではどうしても給料安くて、従順な若い人が求められるからね。自分でお店やってたけど閉めてしまった人多いんですよ。

自分の好きにやりたい人たちだから、人に雇われてもうまく続かないし。もったいないですよね。再チャレンジじゃないけど、キッチンカーいいよって広めていきたい」
 

キッチンカーマガジン

「料理やってる方はお店を持つのが最終目標であり夢で、キッチンカーが足がかりという方も多いと思いますが、お店を持つのと同じように、キッチンカーが彼らの夢になりうるでしょうか?」

谷口さん

「キッチンカーをやることが夢とか希望になると思いますよ。僕もこの店閉めてもいいか?!って思っちゃうくらい(笑)。(冗談です)映画の「シェフ 三ツ星フードトラック始めました」はさいごお店になっちゃうけどね」

 

キッチンカーマガジン

「先ほど、飲食業界は若い人が求められるというお話もありましたが」

谷口さん

「料理人って途中でドロップアウトしてしまう子がすごく多いんですよね。料理が好きなんだけど厳しさに耐えられないんです。どうしても辞めざる得ない状況になったり。

でもキッチンカーがそういう子たちの晴れの場になればと。若い人はキッチンカーの出店場所みたいな都心にお店持てないから。キッチンカーで自分の世界を表現できたらいいなと思います。

 

キッチンカーマガジン

「これからキッチンカーを始めようという方にメッセージはありますか?」

谷口さん

「飲食店・サービスは脱日常が大事。隣と一緒じゃダメだと思ってます。自分なりのこだわり、工夫で好きな世界を表現してくれたら。

お客さんにかっこいい、いいなって思われてキッチンカーが増えれば、それを見てキッチンカーをやりたいな、と思うひとも増えてくるし、それでキッチンカーも料理人の本流になっていくんじゃないかな。

自分ももっと頑張りますよ」

厨房で微笑む谷口シェフ

2017/11/29取材

 

 

 

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キッチンカーマガジン編集長


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