お客様と近い距離で会話ができる接客スタイルは自分に向いている気がした-「食堂新」さんの場合-

キッチンカーインタビュー
お客様と近い距離で会話ができる接客スタイルは自分に向いている気がした-「食堂新」さんの場合-
看板メニュー・鯖の黒煮をはじめ、天丼やアジフライといった和食メニューを販売する「食堂新」。2020年10月のオープン以来、老若男女を問わず子どもから大人まで幅広い世代に愛されています。

今回は、「食堂新」のオーナー平野新さんにキッチンカーをはじめたきっかけについてお話を伺いました。

お客様と近い距離でコミュニケーションがとれる

Q.まず、キッチンカーをはじめたきっかけから教えてください。

もともと人と話すのが好きだったんです。はじめは和食料理を提供する店舗で働いていたのですが、お客様と近い距離で会話ができるキッチンカーの方が自分には向いているんじゃないかなと。2020年10月に独立してキッチンカー「食堂新」をオープンしました。

現在は、大崎や神保町、竹芝など都内エリアを中心に出店しています。2020年11月からは、ランチ営業だけでなく週2ペースでディナー営業もスタートしました。

あと、韓国の人気ドラマ『梨泰院クラス』にも影響を受けていますね。主人公・パク・セロイが、飲食店経営を成功させるために奮闘する姿を見て「自分も頑張ろう!」と感化されたんですよ。

「食堂新」でしか食べられないこだわりの和食メニュー

Q. 和食をテイクアウトできるキッチンカーってあまり見かけないですよね。

そうですね。キッチンカーの運営は、回転率を上げて食数を稼いだ方がいいと聞いていたので当初は、カレーや唐揚げなど作り置きができるメニューばかり考えていました。

でもある時、気づいたんです。回転率よりも、自分の経験が生かせるメニューで勝負したほうがいいのではないか、と。キッチンカーでありながら本格的な日本料理を提供できれば、それが食堂新の強みになりますから。

Q. お客様の反応はいかがですか?

お客様からも、「和食のキッチンカーって珍しいですね」と声をかけてもらうことが多いですね。うちの看板メニューである「鯖の黒煮」は、秘伝の継ぎ足しタレで2日間煮込んでいて骨まで食べられるので、子どもからお年寄りまで幅広い世代の方からご好評いただいております。

2020年11月からは、オフィスだけでなく豊洲や有明などマンションの敷地内でも出店していて、特にお子さんがいるお客様から「子どもでも安心して食べられます」と言っていただけることが多いですね。

鯖の黒煮(写真左)と自家製タルタルソースのアジフライが乗った「鯖黒煮アジフライ定食」は、「食堂新」の一番の人気メニュー。付け合わせは、ひじきとおからの和物。多い時には1日で100食近く売れることもあるという。

Q. 鯖の味噌煮はよく聞きますが、黒煮にしたのには何か理由があるんですか?

以前、私が勤めていた飲食店の定番メニューだったんです。当時の社長が、学生時代に食べていた味を東京でも広めたいという想いでメニュー化されたといいます。私の独立を応援してくれた会社への恩返しの意味も込めて、「食堂新」のメニューに取り入れました。今では、うちの看板メニューとして幅広い客層から高い人気があります。
最近では、神保町のお店で黒煮を食べていた方が、うちに来てくれることもあります。黒煮をきっかけに足を運んでいただけるのは、やっぱり嬉しいですね。

鯖といえば味噌煮が一般的ですが、黒煮の美味しさも多くの方に知っていただけたら嬉しいですね。

鯖黒煮アジフライ定食の次に人気なのが数量限定の「海老天と鶏天丼(800円)」。海老天3つと店主がセレクトした日替わりの野菜2種類が乗った贅沢な逸品。

天ぷらは衣のサクサク感を楽しめるように、すべてオーダーが入ってから揚げています。天ぷらは揚げ時間がかかるので、オーダーが重なるとお客様をお待たせしてしまうんです。だから現在は、数量限定にして販売しています。

てんぷらのような本格的な日本料理をリーズナブルな価格で提供できるのは、うちならではの魅力だと思いますね。

同業者は一緒に頑張る同志。切磋琢磨していきたい

Q. キッチンカーを始める前と後で、キッチンカーの印象の違いや感じた変化などはありましたか?

キッチンカーが出店しているのを見かけると買いに行くようになりましたね。同業者は、私にとって同じ志を持って一緒に戦っている仲間のような存在なんです。

キッチンカーをはじめた当初は、「自分のお店のお弁当を買って欲しい!」「売り上げを伸ばしたい」とかベクトルが自分に向いていたんですけど、今はみんなと一緒にこの場所を盛り上げていきたいという気持ちの方が強くて。

だから、複数台のキッチンカーが出店している現場では、必ず他店の方とお弁当を交換します。メニューにはないオリジナル弁当を作ってくださる方もいて、情報交換しながら切磋琢磨し合えるのってキッチンカーならではの文化かもしれないですね。

Q. キッチンカーをはじめて良かったことはありますか?

やっぱり、新鮮な気持ちを味わいながら仕事ができること。キッチンカーは、曜日によって出店場所が変わるので毎回新しい出会いがあります。常連のお客様から「週に1回の楽しみ」といっていただけたときは、本当に嬉しかったですね。

いつかは「食堂新」の実店舗をオープン

Q.ありがとうございます。それでは最後に今後の展望をお願いします。

いつか、「食堂新」として実店舗を持つことが目標です。ただ、新型コロナウイルスの影響もあるので、実店舗をオープンするか、それともキッチンカーの台数を増やして出店エリアを増やしていくか、正直悩みどころではありますね。売り上げが伸びなかったり、お弁当の売れ行きが悪かったり大変なことはありますが、「食堂新」のファンを一人でも増やしていけるように頑張りたいと思います。

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